先回の第15弾に続きまして、
(先回の15弾がまだの方はこちらからどうぞ
今回は16弾、『移植に対する思い編』です!!
それではどうぞ!
造血幹細胞移植というものは
第16弾では、身体的な苦痛のお話しをしました。
散々いろんな苦痛を書きましたね(汗)
で、ここで念のために
勘違いがないようにお伝えしておきたいことがあります。
それは
『あの様々な苦痛の状態が治療としては順調(普通)』
ということです。
おわかりになりますでしょうか?
私は移植後の症状があまり辛かったので
『これはさすがにヤバイかもな(汗)』と思って
自分の状態を正確に看護師さんに伝えました。
看護師さんは優しくかつ冷静に対応してくれていました。
実に冷静です。
実に慣れた感じです。
先生もほぼ毎日病室に来てくれます。
先生にだって当然、正確に状態を伝えます。
ちゃんと話を聞いてくれます。
でも、
『うん!順調だね!』
というのです(笑)
(当然、検査結果をふまえた上でです)
あれほどの発熱を繰り返し、
まともに寝ることもできず、
言葉を話すこともできなくなり、
アイスノンを3つ使用していたあの状態が。。。
順調だというのです(笑)
想定内なのです。
普通なことなんです。
と、なると
『もし順調じゃなかったらどうなるんだろう。。。?』
という疑問が自動的にわいてきますが
これに関しては。。。
実は最悪の場合
亡くなってしまう人もいます。
年齢にも左右されますし、
もちろん低い確率ではあるようですが
最悪のケースもなくはないのです。
提供してもらった骨髄が
いくら検査上は合っているといっても、
あくまで「人のもの」です。
それが体内に入ってくれば、
大なり小なり反応がおきても
決して不思議ではありませんよね。
まぁそれに、これまでお話ししてきた通り
前治療もかなりのものですからね。
人によって投与する薬も異なりますので
一概にはいえませんが、
あらゆる危険性があることは間違いありません。
実際、私が移植を受けた時、
隣の病室の患者さんが
急に脳梗塞になってしまいました。。。
夜中に急に警報機が鳴りだし、
看護師さんや先生が急にバタバタしはじめたのです。
警報機はずっと鳴りっぱなしです。
穏やかでない会話や
慌ただしい足音がずっと聞こえます。
ドラマで見るような雰囲気です。
少なくとも
『かなりヤバイ感じである』ということだけは
十分に伝わってきました。
その夜は正直、
布団をかぶりながらビクビクしていましたね(汗)
後日聞いた話によると
その方は幸いにも一命をとりとめたとのことでした。
でも、移植どころではなくなってしまったので
別の病棟へ移ってしまったそうです。
実は脳梗塞になる可能性があることを私は知っていました。
ただ、それを予防するための薬を投与するという
説明を受けていたので安心しきっていました。
隣の患者さんも私と同じで、
説明を受け、そして薬を投与していました。
でも、それでも脳梗塞になってしまったのです。
何事も『絶対』というのはなかなかありませんからね(>_<)
骨髄移植は
白血病に対して、本当に有効治療方法です。
しかし、それなりのリスクが伴う治療でもあります。
不妊にだってなってしまいます。
それを理由に移植を受けない人もいるくらいです。
事実、私もかなり悩みましたからね。
まぁそれでも私の場合は治ると信じていたし
方法はどうであれ子供ができることも信じていましたので
受けることにしましたが、そうでない人にとっては
本当に本当に大きな決断だったと思います。
それも、これも命を繋ぎとめるためです!
造血幹細胞移植(骨髄移植)というものは
そういった
大きな覚悟と決断も必要となってくる治療ということですね。
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2014年 10月
移植をしてから3週間近くがたつと、
ようやく体調がおちつきはじめました。
口の方も痛みは続いていますが、
なんとか口を開けることはできるようになってきました。
そこで!
私は口の中がどうなっているのか気になったので
鏡の前で口を開けて確認してみることにしました。
私は鏡に映った口の中を見て
ドン引きしました(@_@;)!!!
もしTVで放送しようとしたら
確実にモザイクがかかります!!(爆)
『エ、エイリアンみたいだ。。。(;´Д`)』
と率直に思いました。
口の中って、基本的に赤っぽいというか、
ピンクというか血色の良い色をしてますよね?
それが私の場合は『全部白く』なっているのです(汗)
薄皮がふやけて、めくれたようになっているのです。
というか、実際にその薄皮がめくれたりしました。
。。。
うん、まぁ、
あんまり想像しない方がいいと思いますので
この話はこのへんにしておきます(笑)
あ、それと、『骨髄移植』を受けると
血液型が変わります(笑)
ま、正確には変わるというか
ドナーさんと同じ血液型になります。
造血幹細胞(血液を造る細胞)を移植するわけですからね!
私の場合はB型からA型にかわりました。
となるとですね。
当然ですが移植直後というのは
私の血液とドナーさんの血液が混ざっている状態になります。
この場合、血液型はどうなるかといいますと。。。
はい、『?型』です(笑)
しかもですね。
画像の通り、輸血されているのはAB型の血小板です。
AB型の血小板はどの血液に入れても問題ないそうです。
さらに私はO型の赤血球も輸血しました。
O型の赤血球はAB型の血小板と一緒で
どの血液型に入れも大丈夫だからです。
。。。
お気づきでしょうか?
私の元々の血液型はB型です。
移植した血液(骨髄)はA型です。
そこにAB型に血小板とO型の赤血球を輸血しました。
つまり、
一時的に全ての血液型がブレンドされた状態
になったわけです(笑)
かなりレアな体験でしたね(;^ω^)
移植への思い
口がエイリアンになったり、全ての血液型をブレンドしたりと、
いろいろありはしますが
さっき言った通り体調は良くなってきていました。
体調が良くなっていけば思考も動き始めます。
やっぱり最初に感じたことは
『感謝』ですね。
家族、仲間、友人、病院スタッフだけでなく
全国の皆さんまで僕を応援してくれたわけですから
その声援は私の中で絶大なものであったことは
揺るぎようがありません!!
そして、骨髄を提供してくれたドナーさん。
顔もお名前もわかりませんし、
直接会うことも、話すこともできませんが
真の意味であなたは『命の恩人』です。
本当に本当に感謝しかありません(T_T)
ありがとうございます!!
しかも、移植も順調でしたからね!
もはや言葉での表現が見当たらないほどの
大きな大きな感謝です!!
私は皆さんの力をお借りして
また一つ壁を乗り越えることができました。
感謝です。
とにかく感謝です!
人生って素晴らしいです!!(*´▽`*)
そんな気持ちにさせてくれて
本当にありがとう。
それとこの前
ドナーさん目線の動画を見つけたので
ここでご紹介しておきます。
この動画を見ると、ドナーさんに対する
感謝と尊敬の気持ちがこみ上げてきます。
私が言えた立場ではないのは
十分承知しているつもりですが
それでも言わせてください。
もしドナー登録が可能な方は
ぜひともお願いいたします!
私にはできないことがあなたには可能です。
1人1人の人生と、その家族をあなたは救えるのです。
誰かの悲しい涙を止めることが
あなたにはできるのです!
あなたにはそんなもの凄い力があるのです!!
どうか、どうか、
よろしくお願い致します!!!m(__)m
それでは今回はこのへんにしたいと思います。
次回は耐えに耐え抜いた無菌室から
ようやく準無菌室へ戻ることができます。
ここでも、まぁいろんなことがおきます(;^ω^)
続きの第17弾はこちらからどうぞ。